経営危機に直面する独ワイヤーハーネス大手レオニの株式取引が18日に停止された。経営再建策に基づき、オーストリアの事業家シュテファン・ピーラー氏が単独のオーナーとなったためだで、同社は上場廃止となる。
レオニは事業拡大が裏目に出て経営が悪化。経営再建に向け特殊電線事業をタイ同業のスターク・コーポレーションに売却する契約を締結したが、クロージング直前の昨年12月に破棄されたことから経営危機に陥った。
これを受け、債務整理と減資・増資手続きを通して経営を立て直すことを決定。発行済み株式をすべて消却した後に、ピーラー氏が増資を単独で引き受け1億5,000万ユーロの出資を行った。
債権者は債務整理で計7億800万ユーロの債権を放棄した。経営が回復し復配した場合、配当の45%を受け取ることになっている。