高級乗用車大手の独メルセデスベンツは28日、同社独自の急速充電サービスを今秋から開始すると発表した。メルセデスは市場環境が整った地域では2030年までに販売車種を電気自動車(BEV)に絞り込む「エレクトリック・オンリー」方針を打ち出していることから、BEVを購入した顧客が電池切れを心配することなく運転できる体制を整える。
まずは10月、米アトランタ、独マンハイム、中国の成都に急速充電ステーションを開設する。その後も北米、欧州、中国、その他の主要市場に設置していき、2024年末までに急速充電器を2,000基以上に拡大。30年末までには1万基以上に引き上げる。「CCS1」「CCS2」「NACS」「GB/T」の4規格に対応する。
他社ブランドの顧客も利用できるものの、メルセデス車のドライバーは車内から事前予約ができるため、充電をスムーズに行える。また、メルセデス車は急速充電器と自動的に通信を行うことから、決済までの全手続きをアプリやカードなしに行うことができる。
ステーションは利用者の利便性を考慮し、幹線道路の主要な結節点など周辺に飲食店やトイレのある場所に設置する。また、安全性を確保するために監視カメラを設置する。