VWがツヴィッカウ工場で人員削減、BEVの販売不振で

自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の独ツヴィッカウ工場で人員削減が行われる。電気自動車(BEV)の販売不振を受けた措置。同工場の広報担当者は14日、近く失効する有期雇用社員296人との契約を更新しないことを明らかにした。

ツヴィッカウ工場はVW唯一のBEV専門工場で、VW「ID.3」「ID.4」「ID.5」とアウディ「Q4 eトロン」、クプラ「ボーン」を製造している。雇用規模は約1万1,000人。

同工場ではBEVへの特化に伴い有期契約社員を3,000人以上、新規採用した。そのうち540人を夏休み前に正社員化しており、現在は有期社員が約2,000人いる。広報担当者は有期社員の今後の雇用について、新規受注がどう推移するかにかかっていると述べており、人員削減は拡大する可能性がある。

欧州最大の自動車市場であるドイツではBEVの需要が当面、低迷すると予想されている。BEV購入補助金の支給対象が9月から一般消費者に制限され、需要の主な担い手であった企業は受給できなくなったためだ。全ドイツ自動車クラブ(ADAC)はBEVの新車登録台数が9月以降、大幅に減少すると予想している。

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