ポーランドのアナ・モスクヴァ気候相は22日、同国初の原子力発電所の建設・運営
について、環境保護庁(GDOS)が事業を計画する国営電力大手PGEグループに「環
境許可」を付与したと発表した。GDOSが、同計画が「環境に悪影響を与えない」と
判断したことを意味し、建設許可など今後の許認可手続きを進める前提が揃ったこ
とになる。
ポーランドは原子力発電を脱炭素化の柱の一つに位置付けている。電源に占める石
炭・褐炭の割合を現行の70%から2040年までに28%まで低下させる方針だ。
初の原発はグダニスクの西方80キロに位置するホチェヴォで26年に着工し、わずか
7年後の33年に1号機を稼働させる計画だ。米ウエスチングハウスの加圧水型原子炉
「AP1000」を3基設置することを予定している。
なお、国際原子力機関(IAEA)は20日、ポーランドでの視察結果をもとに、同国の
規制の枠組みがIAEAの安全基準に合致し、原子力運用が可能という評価を発表し
た。