欧州3社の洋上風力パークが蘭で完成、BASFが電力の半分を使用

エネルギー大手バッテンフォールと化学大手BASF、保険大手アリアンツの3社がオランダに建設した洋上風力発電パーク「ホランセ・クスト・ザイト(HKZ)」の完工式が29日、行われた。2024年からフル稼働体制に入る見通し。式典にはウィレムアレクサンダー国王が参列した。

HKZは発電した電力に補助金が交付されない世界初の洋上風力発電パーク。計139基のタービンが設置されており、発電容量は世界最大級の1.5ギガワット(GW)に上る。発電量は約150万世帯の消費量に相当する。出資比率はバッテンフォールが50.5%、アリアンツが25.2%、BASFが24.3%。

発電した電力のうち49.5%をBASFが使用する。残りは地域の企業と世帯に供給する。

BASFは温室効果ガスの排出量を30年までに18年比で25%削減し、50年までにはゼロに引き下げる目標を掲げる。その実現に向け再生可能エネルギーの利用を精力的に拡大しており、昨年4月にはオランダの洋上風力発電パーク入札にバッテンフォールと共同応札することを明らかにした。

HKZはアリアンツが初めて出資した洋上風力発電プロジェクト。資金を安定運用するほか、投資ポートフォリオのゼロエミッション化を進める狙いがある。

上部へスクロール