化学大手の独BASFが巨大な事業売却プログラムを実施するとの観測が浮上している。経済紙『ハンデルスブラット』が社内・金融業界の情報として2日、報じたもので、売却規模は最大100億ユーロに上る。業績不振を受けた措置という。同社は報道内容へのコメントを控えている。
売却対象には、以前から放出を予定している石油・天然ガス子会社ヴィンタースハル・デーエーアーのほか、内燃機関車向け触媒事業、コーティング剤事業の一部、栄養添加剤分野の個々の工場が含まれている。
BASFはヴィンタースハルを2019年に連結対象から除外したものの、同子会社株およそ73%を現在も保持している。買収にはエネルギー大手の仏トタルエナジーズ、ノルウェーのエクイノールのほか、アラブ首長国連邦アブダビ首長国の国営ファンドが関心を示しているという。