失明につながる疾患の早期診断法開発へ、ツァイスとベーリンガーが協業

独光学大手カール・ツァイスの医療機器子会社カール・ツァイス・メディテックは2日、独製薬大手ベーリンガー・インゲルハイムと長期戦略協業を締結したと発表した。失明につながる目の病気を早期に診断する方法を開発し、医師が各患者に適した個別化医療を提供できるようにする。

世界には網膜機能の喪失で失明する恐れのある人が3億人以上いる。社会の高齢化などを背景にその数は増えているにもかかわらず、疾患が判明した時点ではすでに手遅れで、失明を防げないケースが多い。

両社はそうした事態を回避できるようにするため協業する。ツァイスの医療機器で収集した大量のデータを、人工知能(AI)を用いてクラウド上のプラットホーム「ツァイス・ヘルス・データ・プラットホーム」で分析する。

ベーリンガーは網膜疾患に関する知見を持ち寄る。同社は過去10年間、血管機能の維持、炎症抑制、神経防御の3分野で広範囲なパイプラインを構築してきた実績を持つ。

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