ポーランド中央銀行(NBP)は4日、主要政策金利である7日物レファレンス金利を
0.25ポイント引き下げ5.75%に設定した。利下げは2会合連続。下げ幅は前回9月
(0.75ポイント)の3分の1にとどまる。インフレの鈍化が進むなか、利下げの程度
を緩めて様子をみる。前回会合では40カ月ぶりに利下げを行い、政策金利を6.75%
から6%へと大幅に引き下げていた。
今回はロンバート金利を6.25%、公定歩合(再割引率)を5.80%、預金金利を
5.25%にそれぞれ引き下げた。下げ幅はすべて0.25ポイント。
同国のインフレ率は9月に8.2%となり、前月から1.9ポイント縮小した。インフレ
率の低下は7カ月連続。エネルギーと食品価格の低下、サプライチェーンの混乱緩
和に伴う供給不足の解消が大きい。今後について中銀は、外部要因と国内の経済活
動鈍化の作用で数四半期に渡り下がり続けるとみる。
中銀は声明で、インフレの大幅な鈍化はインフレ期待の低下を伴っており、取り得
る金融政策に幅を持たせていると指摘。2.5%のインフレ目標を中期的に達成でき
るよう、利下げ幅を決めたと説明した。また、通貨ズロチの為替レートの上昇がイ
ンフレ率の低下を早めるとしたうえで、ズロチ相場の変動を抑えるため市場に介入
するとしたこれまでの方針を繰り返した。
オランダのING銀行は次回11月の会合で政策金利が5.5%まで引き下げられると予想
している。