独高級乗用車大手メルセデスベンツの旧ロシア工場で、中国の奇瑞汽車(チェ
リー)がノックダウン(KD)生産を行うもようだ。当初は旗艦モデルのクロスオー
バーSUV「Tiggo 9」を生産し、将来的に高級車ブランド「EXEED」のモデルも追加
する計画という。独『ベルリーナー・ツァイトゥング』紙が17日、現地ポータルサ
イト『Auto.Mail』の情報として報じた。
メルセデスベンツは今年4月、ロシアの販売子会社と、モスクワ市から北西へ約40
キロメートルの距離にあるエシポヴォ工場を現地の販売会社アフトドーム
(Avtodom)に売却した。同工場は2019年に開所し、ロシア市場向けに乗用車を出
荷してきた。従業員は1,000人。
ウクライナへの軍事侵攻を受けて欧米日の自動車メーカーがロシアから撤退した
後、同国では中国車がシェアを拡大している。奇瑞汽車は最も売れ行きが良く、長
城汽車(GWM)傘下のハバルと吉利汽車(ジーリー)がこれに続く。