天然ガスパイプラインの水素転用、ドイツ初の工事開始

天然ガス輸送パイプラインを水素輸送向けに転用するための工事がドイツ北部のエムスビューレンで16日に開始された。天然ガスパイプラインの水素転用工事が同国で行われるのは初めて。既存インフラを活用すると、水素経済の実現コストを圧縮できるメリットがある。

同工事はグリーン水素や産業プロセスで発生する水素の活用などに取り組むドイツの産学連携プロジェクト「GET H2」の一環。パイプライン運営事業者OEGが運営するエムスビューレン~バート・ベントハイム間のパイプラインと、OEGと同業ノヴェガが共同運営するバート・ベントハイム~レーグデン間のパイプライン、合わせて46キロメートルを既存のパイプラインから切り離したうえで、水素輸送用にアップグレードする。2025年から水素輸送を開始する予定だ。欧州連合(EU)の「欧州の共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)」の枠組みで補助金が支給される。

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