1-9月期のBEV新車登録42%増加、トヨタやスバルは3ケタ台の伸びに

ドイツ連邦陸運局(KBA)が17日に発表した電気自動車(BEV、乗用車)の1-9月期の新車登録台数は前年同期比42.1%増の22万244台となり、増加幅は1-6月期の31.7%から拡大した。BEV購入補助金の支給対象が9月から一般消費者に制限されることを踏まえ、8月に企業の駆け込み需要が殺到したことが背景にある。

1-9月期の伸び率が最も大きかったブランドはトヨタで、914.9%に達した。これに蔚来汽車(NIO)が676.3%、レクサスが652.9%で続いた。スバル(436.4%増)とマツダ(179.3%)も伸び率が3ケタ台と大きい。日本勢はBEVで出遅れているが、モデル投入を通した追撃のささやかな成果がようやく出始めている。

登録数が最も多かったブランドはVWで、5万5,546台を記録した。2位は米テスラで5万1,408台。VWは1-6月期時点ではテスラを下回っていた。3位以下はメルセデス(2万8,205台)、現代(2万3,257台)、BMW(2万2,627台)、アウディ(2万2,005台)が続く。

日本車はトヨタの2,994台が最高。マツダは2,913台、日産は2,190台、ホンダは267台、レクサスは128台、スバルは118台、スズキは6台だった。その他の日本ブランドではBEVの新車登録がなかった。ホンダは45.2%減、日産は25.2%減と大きく落ち込んでいる。

中国勢は長城汽車(GWM)が3,374台、比亜迪汽車(BYD)が2,858台、NIOが885台、愛馳(AIWAYS)が46台、マクサスが36台だった。

乗用車新車登録に占めるBEVの割合は18.1%で、前年同期を3.5ポイント上回った。同割合が最も高かったのはAIWAYS、ルーシッド、NIO、ポールスター、スマート、テスラの6ブランドで、100%に達した。これにBYDが99.9%、GWMが99.4%、マクサスが97.3%、MGロエベが85.6%で続いた。そのほかのブランドはすべて30%未満で、現代の29.2%が最高だった。ミニは28.4%、フィアットは27.9%、プジョーは24.2%、ルノーは24.0%、ボルボは21.8%でこれに続いている。

スマートとミニ以外のドイツ車はオペルが17.7%、ポルシェが16.1%、VWが14.2%、メルセデスが13.4%、BMWが13.4%、アウディが11.9%、フォードが3.6%。日本車は日産が9.2%、マツダが8.4%、ホンダが5.6%、トヨタが5.1%、レクサスが5.1%、スバルが3.3%、スズキが0.0%となっている。

BEVにプラグインハイブリッド車(PHV)と燃料電池車(FCEV)、PHV以外のハイブリッド車(HV)、天然ガス車、水素燃料車を加えた環境対応車の新車登録台数は19.7%増の101万2,755台に拡大した。乗用車全体に占める割合は47.4%で、前年同期を2.1ポイント上回った。

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