ロシアのアルミ大手ルサール、中国のアルミナ生産会社に出資

ロシアのアルミニウム大手ルサールは24日、中国のアルミナ生産会社、河北文豊新
材料(Hebei Wenfeng New Materials、HWNM)の株式30%を19億1,000万人民元(約
2億6,160万ドル)で取得することで合意したと発表した。アルミの原料となるアル
ミナ(酸化アルミニウム)の安定調達が目的。中国当局の承認を経て取引が成立す
る。
HWNMは河北省で、冶金グレードの焼結アルミナの年産能力が480万トンのアルミナ
精製所を操業している。ルサールによると、生産されたアルミナは同社とHWNM親会
社の河北文豊実業集団が出資比率に応じて分け合う。今回の取引により主要な原材
料を「競争力のあるコストで」確保できるとしている。
ロシアは従来、アルミナとアルミニウム鉱石をオーストラリアから輸入していた
が、ウクライナへの軍事侵攻を受けた対ロ制裁の一環で同国がロシアへの輸出禁止
措置を発動したため、現在はアルミナ調達を中国に頼っている。同国からロシアへ
のアルミナ輸出量は2022年、84万2,682トンとなり、前年から482倍増えた。金額
ベースでは4億1,340万ドルに上る。
ルサールはアルミナ工場をバルト海沿岸のウスチ・ルガに建設することも計画して
いる。

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