ドイツ連邦統計局が30日に発表した10月の消費者物価指数(速報値)は前年同月比3.8%増となり、上げ幅は前月を0.7ポイント下回った。インフレ率は前月も1.6ポイント縮小しており、2カ月連続で大きく低下したことになる。比較対象の前年同月は上昇率が大きく、そのベース効果で物価の伸びが鈍化した。インフレ率3.8%は2021年8月以来の低水準だ。
インフレ率を強く押し下げたのはエネルギーで、3.2%低下した。前年同月を下回るのは21年1月以来で2年9カ月ぶり。食料品も上げ幅が前月の7.5%から6.1%に縮小した。エネルギーと食料品を除いたコアのインフレ率は4.3%だった。
物価の構成比重が50%強に上るサービスの上げ幅は3.9%となり、前月を0.1ポイント下回った。
前月比のインフレ率は0%にとどまった。
欧州連合(EU)基準のインフレ率は前年同月比が3.0%、前月比がマイナス0.2%。前月はそれぞれ4.3%、0.2%だった。