第3四半期GDP0.1%縮小、個人消費が大きな足かせに

ドイツ連邦統計局が30日に発表した2023年第3四半期の国内総生産(GDP)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前期比0.1%減(速報値)となり、3四半期ぶりに縮小した。高インフレを背景に個人消費が特に大きく落ち込んだ。設備投資はGDPを押し上げている。外需(輸出-輸入)がGDPにプラス効果をもたらしたのか、それともマイナス要因となったのかは明らかにされていないが、世界経済の低迷を受けて輸出が振るわなかったのはほぼ確実とみられる。

実質GDPは前年同期比では0.8%減少した。減少は2四半期連続。比較対象の22年第3四半期に比べ営業日数が1日少なかったという事情があり、営業日数を加味したベースでは減少幅が0.3%だった。

統計局は今回、新たなデータを加味して過去のGDP統計を再集計。23年第1四半期と第2四半期の成長率をともに0.1ポイント上方修正した。第1四半期を前期比横ばい、第2四半期を同0.1%増に引き上げている。これに伴い22年第4四半期から2四半期連続でマイナス成長となったとする従来の統計は撤回されたことから、ドイツは景気後退局面(リセッション)入りしていなかったことになる。

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