独電気電子工業会(ZVEI)が16日に発表した同国電機業界の9月の輸出高は208億ユーロとなり、前年同月を2.8%下回った。減少は3カ月連続。世界的な景気低迷を背景とする新規受注の落ち込みが反映されている。1~9月は前年同期比5.3%増の1,898億ユーロだった。
先進国向けの9月の輸出高は前年同月比2.6%減の137億ユーロに落ち込んだ。最大の仕向け先である米国が11.0%減の21億ユーロと大きく後退。スイスも11.0%減の6億9,200万ユーロと振るわなかった。このほかチェコ(9.9%減の8億100万ユーロ)、日本(6.1%減の2億5,500万ユーロ)、台湾(3.7%減の3億4,500万ユーロ)、オーストリア(3.0%減の9億300万ユーロ)、イタリア(2.0%減の10億ユーロ)、英国(1.3%減の8億2,500万ユーロ)も縮小した。
一方、オランダ(16.0%増の13億ユーロ)、スペイン(14.7%増の7億4,200万ユーロ)、スウェーデン(14.7%増の4億7,300万ユーロ)は2ケタ台の伸びを記録。韓国(6.0%増の3億1,000万ユーロ)、フランス(5.0%増の13億ユーロ)も好調だった。
新興国向けは71億ユーロで、3.3%減少した。仕向け先2位の中国が12.0%減の20億ユーロと大きく低下。足を強く引っ張った。メキシコ(12.8%増の2億9,700万ユーロ)、ハンガー(6.2%増の7億2,200万ユーロ)、トルコ(4.6%増の3億3,400万ユーロ)、ポーランド(2.7%増の10億ユーロ)、インド(0.7%増の2億5,600万ユーロ)などは増加した。
9月の電機輸入高は前年同月比5.1%減の217億ユーロに縮小した。減少は2カ月連続。輸入価格の低下が押し下げ要因となった。1~9月は前年同期比6.6%増の2,014億ユーロだった。