ハンガリー中銀が2会合連続で利下げ、政策金利11.5%に

ハンガリー中央銀行は21日、政策金利を0.75ポイント引き下げ11.5%に設定した。
利下げは2会合連続。国際レベルでインフレリスク要因が増していることを踏ま
え、大幅な引き下げは見合わせた。
政策金利の下限となる翌日物預金金利、上限となる翌日物有担保付貸出金利も0.75
ポイント引き下げ、それぞれ10.5%、12.5%に設定した。 同国の10月のインフレ
率は前月から2.3ポイント減の9.9%に低下した。インフレ率の低下は9カ月連続。
食品や燃料など幅広い製品で価格の上昇ペースが鈍化している。中銀は今後につい
て、世界的な一次産品価格の下落と国内消費の低迷、依然として高い金利により広
範で強力なディスインフレ効果が生じると予想。年末には7%まで下がり、2025年
に中銀の許容範囲の4%に戻るとみる。年間インフレ率については23年を17.6〜18.
1%、24年を4〜6%、25年を2.5〜3.5%に据え置いた。 中銀は声明で、中東紛争の
激化やウクライナ戦争の長期化など地政学的なリスクが高まる中、金融の安定維持
が必要だと指摘。不確実性に対処しつつインフレを抑制するための慎重なアプロー
チとして0.75ポイントの下げ幅を決めたと説明した。
キャピタル・エコノミクスは、インフレ率の急激な低下が続いているため中銀は今
後も緩和ペースを維持するとの見方を示した。

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