CCS活用の「ネットゼロ」セメント、建材大手ハイデルベルクが市場投入へ

建材大手の独ハイデルベルク・マテリアルズは28日、CCS(二酸化炭素=CO2回収・貯留)を活用した「ネットゼロ(温室効果ガスの排出量が正味ゼロ)」のセメントを市場投入すると発表した。同社によると、ネットゼロのセメントをCCSベースで商品化するのは世界初。ニコラ・キム最高サステナビリティ責任者(CSO)は「わが社の野心的なCO2排出削減目標と顧客の排出削減目標の実現にともに寄与する」と意義を強調した。

同社はノルウェー南部ブレビックのセメント工場でCCSプロジェクトの準備を進めている。同工場で排出されるCO2の50%に当たる年40万トンを2024年末から回収。液化したうえで枯渇した海底の油田・ガス田に貯留する。

これによりネットゼロを実現したセメントを、「エヴォゼロ(evoZero)」の商標で欧州市場に投入する。顧客には検証可能なCO2削減証書が発行される。

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