ロシアの石油大手ルクオイルは5日、「ブルガリア事業の運営条件が大きく変化し
たことを受け」同国における事業戦略の再検討を始めたと発表した。資産売却も選
択肢に含めている。
ルクオイルはブルガリアでブルガス製油所のほか、ガソリンスタンド220店舗、石
油貯蔵施設9カ所を運営している。同社によると、1999年以降の対ブルガリア投資
額は34億米ドルに上る。
ブルガリアはエネルギー不足への懸念を理由に、海上輸送によるロシア産原油の輸
入を禁止する欧州連合(EU)の措置の適用を猶予されている。しかし先月、ブルガ
ス製油所がロシア産原油を混ぜた石油精製品をEUを含む外国へ供給し、ロシアに10
億ユーロに上る税収をもたらしていた事実が判明。直後に政府は禁輸実施を従来予
定の11月1日から3月1日に前倒しした。