大手化学品商社の独ブレンタークは5日の投資家説明会で組織再編計画を発表した。汎用品を取り扱うエッセンシャル部門と特殊化学品を取り扱うスペシャリティー部門を法的・組織的に自立した事業会社に改め、新設する持ち株会社の下でそれぞれが自律的に事業を展開できるようにする。将来的に両部門のどちらかを売却する可能性もある。
ブレンタークは6月の株主総会で一部の株主から会社分割を要求された。スペシャリティー部門の収益力が弱いためだ。この要求は退けられたものの、クリスティアン・コールパイントナー社長は将来の分割については可能性を否定しなかった。
同社は今回、2026年までに両部門の分離を完了する意向を表明した。両部門とも手元に残すのか、どちらかの部門に経営資源を絞り込むのかはその後に決定する。
経営陣は組織再編とともに事業の効率化も進め、27年までにコストを年3億ユーロ圧縮する。営業利益(EBITDA)は同年まで年6〜8%のスピードで拡大する目標だ。これまでは26年まで同6〜8%拡大するとしていた。