ポルシェが「マカン」のEU販売停止へ、サイバーセキュリティ規制の 導入で

高級スポーツ車大手の独ポルシェがコンパクトSUV「マカン」の欧州連合(EU)域内での販売を終了する。地元紙『シュツットガルター・ナハリヒテン』などが報じ、同社が14日に追認したもので、ガソリンモデルの販売を打ち切る。新車を対象としたサイバーセキュリティ規制が2024年7月1日からEUで導入されることを受けた措置。親会社のフォルクスワーゲン(VW)も同じ理由で、コンパクトカー「アップ」の生産を年内に終了することをすでに明らかにしている。

動く通信端末であるコネクテッドカーが急速に普及していることを受け、国連欧州経済委員会(UNECE)は20年、サイバーセキュリティ規則を採択した。EUでは同規則が24年7月からすべての新車に適用される。

マカンのガソリン車は同規則に対応していない。対応させるためには手間暇がかかることから、ポルシェはEU販売の終了を決めた。7月1日の規制開始までに新車登録を確実に完了できるようにするため、来春中に販売を停止する意向だ。

EU域外での販売は継続する。このため独ライプチヒ工場での生産は引き続き行う。

ポルシェはマカンの電気自動車(BEV)モデルを来年、市場投入する。将来的には同モデルをBEVに一本化する意向だ。

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