ドイツ連邦統計局が20日に発表した12月の製造業受注残高指数(2015年=100)は物
価調整後の実質に営業日数・季節要因を加味したベースで142.4(暫定値)となり、
前月を0.5%上回った。同指数の上昇は6カ月ぶり。航空機の新規受注が極めて多く、
水準が押し上げられた格好だ。
受注残高を地域別でみると、国内が0.9%、国外が0.2%の幅で増えた。部門別では投
資財が0.3%、中間財が1.3%増加。消費財は0.3%減った。
全体を強く押し上げた分野は「その他の輸送機器(航空機・鉄道車両・船舶など)」
と電気装置で、上げ幅はそれぞれ6.0%、4.6%に上った。
自動車・自動車部品は5.3%減となり、これまでに引き続き低下した。半導体不足な
どで20年から22年にかけて過去最高水準に膨れ上がった受注残の解消が23年2月から
進んでいる。
受注残月(受注残高が売り上げの何カ月分に相当するかに換算)は7.0カ月となり、
前月の6.9カ月から拡大した。部門別の内訳は投資財が9.4カ月(前月9.3カ月)、中
間財が3.9カ月(3.8カ月)、消費財が3.4カ月(3.4カ月)となっている。
12月の受注残高は前年同月比(物価・営業日数調整値)では5.1%減少した。