輸出見通し3カ月ぶりに改善もなお低水準

Ifo経済研究所が26日に発表した2月の独製造業輸出期待指数(DI)は前月を1.5ポイ
ント上回るマイナス7.0ポイントとなり、3カ月ぶりに改善した。ただ、数値は9カ月
連続でマイナスの領域に沈んでおり、回復にはほど遠い。調査担当者は「ドイツの輸
出産業は現在、世界経済の展開の恩恵にほとんど与っていない」と述べた。
Ifoは月例の企業景況感調査の一環としてメーカーおよそ2,300社に今後3カ月の輸出
見通しを質問している。メーカーは「増える」「横ばい」「減る」のどれかを選んで
回答。「増える」の回答比率から「減る」の回答比率を引いた数に季節調整を加味し
たものが輸出期待指数となる。同指数がマイナスの領域にあることは、輸出減回答が
輸出増回答を上回っていることを意味する。
2月の数値を業界別でみると、プラスの領域に入ったのは衣料品(18.0ポイント)、
飲料(12.9ポイント)、食品・飼料(6.7ポイント)、ガラス製品・セラミック・石
土加工(5.3ポイント)だけだった。機械はマイナス16.2ポイントとなり、2020年6月
以来の低水準を記録。このほか、データ処理装置(−1.2ポイント)、製紙(−2.8ポ
イント)、化学(−4.1ポイント)、電気装置(−4.6ポイント)、ゴム・樹脂製品
(−4.7ポイント)、家具(−8.9ポイント)、自動車(−11.6ポイント)、金属製
造・加工(−19.2ポイント)、繊維(−21.3ポイント)、金属製品(−22.7ポイン
ト)などがマイナスに沈んだ。

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