生産者物価7カ月連続低下、1月は-4.4%に

ドイツ連邦統計局が8日に発表した1月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同
月比4.4%減の127.6へと低下した。同物価の下落は7カ月連続。川上のエネルギー
と中間財がこれまでに引き続き低下し、全体を強く押し下げた。統計局は今回か
ら、指数の基準年をこれまでの15年から21年に改めるとともに、各品目の構成比重
を変更した。このため、新基準と旧基準とでは指数と変動率が異なっている。
1月のエネルギー価格は前年同月を11.7%下回った。下げ幅は天然ガスで19.8%、
電力で16.3%と大きい。石油製品は7.4%で、灯油は10.7%、自動車燃料は6.0%
だった。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約56%上回る155.7と、極め
て高い水準にとどまっている。生産者物価はエネルギーを除いたベースでは0.3%
上昇した。
中間財も3.7%低下した。全体を強く押し下げたのは前月と同様に金属と化学品
で、下げ幅はそれぞれ8.1%、12.7%に上った。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は11.0%、鉄
筋は14.2%となっている。肥料・窒素化合物(−38.8%)、紙(−21.6%)、飼料
(−18.4%)も大きく下がった。非金属二次原料(+14.2%)、建設用小石・砂
(+10.9%)、石灰(+10.1%)は大きく上昇した。
投資財は3.0%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は4.0%、自動車・自動車
部品は同2.4%となっている。
耐久消費財は1.6%だった。
非耐久消費財は1.1%で、21年5月以来の小さな上げ幅となった。食料品は0.2%。
野菜が17.5%、砂糖が11.6%上昇したのに対し、非加工の植物油は21.8%、バター
は13.8%、牛乳は10.6%低下した。
生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、4カ月ぶりに上昇した。投資財が
0.7%、耐久消費財が0.3%、中間財が0.2%、非耐久消費財が0.1%上昇。エネル
ギーは0.1%低下した。

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