2月の生産者物価-4.1%、食品は2年10カ月ぶりに下落

ドイツ連邦統計局が20日に発表した2月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同
月比4.1%減の127.1へと低下した。同物価の下落は8カ月連続。川上のエネルギー
と中間財がこれまでに引き続き低下し、全体を強く押し下げた。
エネルギー価格は前年同月を10.1%下回った。下げ幅は天然ガスで17.7%、電力で
16.8%と大きい。石油製品は4.5%。自動車燃料が1.4%下がったのに対し、灯油は
1.6%上昇した。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約54%上回る153.8
と、極めて高い水準にとどまっている。生産者物価はエネルギーを除いたベースで
はマイナス0.8%だった。
中間財も3.8%低下した。全体を強く押し下げたのはこれまでと同様に金属と化学
原料で、下げ幅はそれぞれ7.8%、11.4%に上った。銑鉄・鉄鋼・鉄合金は
10.5%、鉄筋は10.7%となっている。肥料・窒素化合物(−33.1%)、工業ガス
(−19.6%)、紙(−19.5%)、飼料(−19.0%)も大きく下がった。、石灰(+
10.1%)、天然石・砂利・砂・粘土・陶土(+10.0%)、建設用小石・砂(+
9.8%)は大きく上昇した。
投資財は2.8%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は3.3%、自動車・自動車
部品は同2.4%となっている。
耐久消費財は1.5%だった。
非耐久消費財は0.2%で、21年4月以来の小さな上げ幅となった。食料品は0.6%低
下。2年10カ月ぶりに下落へと転じた。非加工の植物油が19.4%、牛乳が11.8%、
コーヒーが9.7%下がった。フルーツ・野菜ジュース(+15.4%)、甘味菓子(+
12.9%)、バター(+5.6%)は上昇した。バターは比較対象である23年2月の下げ
幅が大きかったことから、そのベース効果で上昇に転じた。
生産者物価指数は前月比では0.4%減となり、2カ月ぶりに低下した。エネルギーが
1.2%下落。中間財は横ばい、耐久消費財と非耐久消費財は0.1%増、投資財は
0.2%増だった。

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