三菱自、ロシア工場での生産契約を解除か

三菱自動車のロシア法人である三菱自動車ロシアLLC(MMR)が、カルーガにある三
菱自動車とステランティスとの合弁工場への生産委託契約を解除したもようだ。イ
ンターファクス通信がMMRの財務レポート情報として4日付で報じたもので、MMRは
すでに1月、PCMA Rusに対し29億4,600万ルーブル(2,960万ユーロ)の違約金を支
払い済みという。産業貿易省と結んでいた優遇制度「特別投資契約(SPIC)」への
参加も昨年12月で終了したとしている。
カルーガ工場はステランティスが70%、三菱自動車が30%出資する合弁会社ピー
シーエムエー・ルス(PCMA Rus)が所有している。年産能力は12万5,000台。ステ
ランティスはロシアのウクライナ侵攻を受け、2022年4月に同工場の操業を停止し
た。侵攻前は三菱自のSUV「アウトランダー」や「パジェロ」のほか、プジョー、
シトロエン、オペルのモデルを生産していた。
PCMA Rusでは現在、地場のオートモーティブ・テクノロジーズが、ステランティス
の合弁相手である中国の東風汽車からシトロエンのSUV「C5 エアクロス」の部品を
調達し、同モデルのノックダウン生産(KD)を行っているもようだ。ステランティ
スはロシア事業の支配権を喪失したとの結論に昨年末に達したことを、ロイター通
信に2月に明らかにしている。

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