ドイツ連邦陸運局(KBA)が16日に発表した電気自動車(BEV、乗用車)の1〜3月の新
車登録台数は52万4,219台となり、前年同期を14.1%下回った。購入補助金が昨年12
月に打ち切られたことが響いた格好で、乗用車全体に占める割合は14.2%から11.7%
へと大幅に縮小した。
BEVの新車登録台数が最も多かったブランドは米テスラで、1万3,068台だった。前年
同期に比べると36.7%少ない。2位はVWで8,637台(35.8%減)、3位はBMWで7,959台
(83.6%増)、4位はメルセデスで7,720台(5.8%増)、5位はアウディで5,861台
(23.3%減)とドイツ車が続く。テスラ以外の輸入車ではシュコダが3,922台
(43.3%増)、現代が3,777台(30.0%減)、MGロエベが3,055台(2.0%減)、起亜
が2,825台(106.1%増)で上位に食い込んだ。
日本車ではトヨタが最も多く、712台に上った。これに日産が352台、ホンダが279
台、スバルが48台、マツダが33台、レクサスが20台、スズキが1台で続いた。三菱は
BEVの新車登録がなかった。
新車に占めるBEVの比率ではテスラ、スマート(台数3,882台)、ポールスター(631
台)、BYD=比亜迪(393台)、NIO=上海蔚来(102台)、フィスカー(80台)、ビン
ファスト(20台)、マクサス(14台)、ルシード(11台)、AIWAYS=愛馳(1台)の
10ブランドが100%を記録した。このほかロータス(44台)が69.8%、MGロエベが68.
8%、GWM=長城(360台)が63.9%と高水準に達した。これ以外のブランドはすべて
40%未満にとどまった。
スマート以外のドイツ車はBMWが14.9%、アウディが12.5%、メルセデスが12.2%、
ミニが6.9%、VWとオペルが各6.6%、ポルシェが5.4%、フォードが3.0%だった。
日本車はホンダ(15.6%)を除いて全体の平均(11.7%)を下回った。スバルは
4.1%、日産の3.8%で、トヨタは3.2%、レクサスは2.1%、マツダは0.3%、スズキ
は0.0%となっている。
伸び率が最も大きかったブランドはマクサスで、1,300.0%を記録した。2位は双竜
(20台)で900.0%、3位はホンダで520.0%だった。
BEVにプラグインハイブリッド車(PHV)と燃料電池車(FCV)を加えた電動車全体の
新車登録台数は12万6,356台で、前年同期を4.5%下回った。乗用車全体に占める割合
は19.8%から18.2%へと低下している。
電動車に非給電タイプのハイブリッド車(HV)や天然ガス車などを加えた環境対応車
の新車登録台数は4.4%増の30万4,725台。乗用車全体に占める割合は43.9%で、前年
同期を0.1ポイント上回った。