製造業データ共有基盤「マニュファクチャリングX」、参加メーカー は1%止まり

ドイツの主導で2022年12月に発足した製造業データ共有プラットフォーム「マニュ
ファクチャリングX」について何らかの情報を持つメーカーは多いものの、すでに参
加している企業は現時点でほとんどないことが、情報通信業界連盟(Bitkom)の独企
業アンケート調査で分かった。同連盟のベルンハルト・ローレーダー専務理事は「製
造業向けデジタルデータ空間が効果を全面的に発揮できるのは、バリューチェーンに
関わるすべての企業が参加する場合に限られる」と述べ、参加率の引き上げが同プ
ラットフォーム成功のカギを握るとの見方を示した。
アンケートは独企業604社を対象としたもので、メーカーはそのうち160社だった。
Bitkomによると、「マニュファクチャリングXについて読んだり聞いたりしたことが
ある」と答えたメーカーは77%に上った。だが、「すでに参加している」は1%に過
ぎず、「参加を計画している」も4%にとどまった。「参加することが考えられる」
(29%)を合わせても現時点で前向きな企業は34%と少ない。
その一方で、「参加する考えはない」も2%にとどまった。
最も回答が多かったのは「このテーマにまだほとんど・全く取り組んでいない」で
58%に達した。アンケートではバリューチェーンでのデータ交換により「サステナビ
リティが高まるとの回答が55%、「生産性が高まる」が49%、「サプライチェーンな
どのレジリエンスが高まる」が41%に上っていることから、マニュファクチャリング
Xの情報収集を行う企業が増えれば、参加企業も増えていくとみられる。

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