ZFのパッシブセーフティ部門、今秋にもIPOか

自動車部品大手の独ZFフリードリヒスハーフェンが、事故などが起きた場合に人体
への影響を最小限に抑えるパッシブセーフティ技術部門の新規株式公開(IPO)を
行うとの観測が浮上している。ロイター通信が消息筋の情報として報じたもので、
ゴールドマンサックスなどの投資銀行にIPOの準備を委託した。今秋の株式市場デ
ビューを目指している。同社は報道内容へのコメントを控えている。
同部門にはエアバッグ、シートベルト・操舵システム事業が含まれる。2023年の売
上高は約47億ユーロで、世界市場シェアは20%を超える。18カ国に計46拠点を持
ち、雇用規模は約4万5,000人に上る。
ZFは同部門の分離方針を22年10月に打ち出し、今年3月にはブランド名を「ZFライ
フテック」に改めた。
ZFは米TRWとワブコを買収した結果、財務が悪化した。110億ユーロ超の債務を抱え
る。金利の高騰で利払いコストが急速に増えていることから、債務の圧縮は緊急の
課題となっている。
『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、ZFはIPOの準備と並行してZFラ
イフテックの売却に向けた交渉も複数の投資家と進めている。

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