生産者物価が10カ月連続低下、4月は−3.3%

ドイツ連邦統計局が21日に発表した4月の生産者物価指数(2021年=100)は前年同月
比3.3%減の127.5へと低下した。同物価の下落は10カ月連続。川上のエネルギーと中
間財がこれまでに引き続き低下し、全体を強く押し下げた。
エネルギー価格は前年同月を8.2%下回った。天然ガスが18.0%減、電力が14.0%減
となり、全体を強く押し下げた。石油製品は2.1%上昇。上げ幅は灯油で9.7%、自動
車燃料で2.6%に上った。エネルギーの指数自体は基準の21年(100)を約54%上回る
153.7と、極めて高い水準にとどまっている。生産者物価はエネルギーを除いたベー
スではマイナス0.6%だった。
中間財も3.1%低下した。全体を強く押し下げたのは紙と化学原料で、下げ幅はそれ
ぞれ7.7%、6.6%に上った。金属は5.8%で、銑鉄・鉄鋼・鉄合金は11.2%、鉄筋は
10.1%となっている。肥料・窒素化合物(−22.1%)、飼料(−15.0%)、ガラス・
ガラス製品(−7.0%)も大きく下がった。天然石・砂利・砂・粘土・陶土(+
7.2%)、建設用石膏製品(+5.6%)、モルタル(+4.8%)、石灰(+4.5%)は大
きく上昇した。
投資財は2.4%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は2.8%、自動車・自動車部
品は同1.7%となっている。
耐久消費財は1.0%だった。
非耐久消費財は0.3%上昇したものの、食料品はマイナス0.4%となり3カ月連続で下
落した。牛乳が10.6%、油脂が8.6%下がった。甘味菓子(+21.8%)、バター(+
18.0%)は大幅に上昇した。
生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、2カ月連続で上昇した。非耐久消費財が
0.4%、中間財が0.3%、投資財が0.2%、耐久消費財が0.1%上昇。エネルギーは
0.1%低下した。

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