化学労使がベア6.85%で合意、業界内転職のプラットフォーム設立へ

独化学・製薬業界の労使は27日、新協定の内容で合意した。賃金を計6.85%引き上げ
るほか、化学労組IG BCEの組合員に限り来年から年1日の追加休暇を有給で取得でき
るようにするというもの。ベースアップ幅は同労組が要求した7%をわずかに下回る
水準で、ほぼ満額回答を得た格好だ。
賃上げは2段階に分けて実施される。まずは9月に2%のベアを実施。来年5月に4.85%
が上乗せされる。経営状態が厳しい企業では2度目のベアを最大3カ月間、延期でき
る。
2022年10月に締結した現行協定では、賃金を3段階に分けて計6.5%引き上げるほか、
非課税で社会保険料も賦課されないインフレ調整一時金を計3,000ユーロ支給するこ
とが取り決められた。今年は同協定に基づき3.25%の賃上げと一時金1,500ユーロの
支給が行われた。IG BCEは、新協定も含めると業界就労者の実質賃金は6パーセント
上昇するとしている。
新協定は7月1日付で発効する。期間は20カ月。
労使はこのほか、人員整理の対象となる加盟企業の従業員が失業することなしに業界
内の他の企業に転職できるようにすることでも合意した。IG BCEと化学雇用者団体が
外部のパートナーと共同で転職斡旋のプラットフォームを立ち上げる。

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