ポーランドの石油大手オルレンは6月28日、ポズナンで同社初の一般向け水素ス
テーションを開設した。水素事業の強化を目標に掲げる事業戦略「オルレン2030」
の一環。年内にカトヴィツェでも開設し、その後ワルシャワ、クラクフ、グディ
ニャ、ビエルスコ=ビャワなどに拡大する予定。現時点で16カ所が決定している。
オルレンは今年4月、同計画向けに欧州連合(EU)から6,200万ユーロの助成を受け
た。
ポズナンのステーションでは2022年から市内の水素バス25台に水素燃料を供給して
きた。新しいステーションはバスに加え、水素駆動の乗用車やトラックが利用でき
る。1日当たりの補給能力は水素バスの場合、最大34台。満タンまでの充填時間は
容量5キログラムのタンクを搭載した乗用車で約5分となる。
同社はポーランド、チェコおよびスロバキアで100以上の水素ステーションの開設
を目指しており、その半分はポーランドに設置する予定。これらには自動車だけで
なく鉄道車両向けも含まれる。
水素は欧州の水素ネットワークおよび国内の水素ハブを通して供給される。オルレ
ンは34年までに国内外で合計10カ所の水素ハブを設置する予定。すでに国内のヴ
ウォツワヴェク、トシェビニア、チェコのリトヴィノフで稼働している。