ホイール内蔵モーター車の路上試験をBMWが実施へ

高級乗用車大手の独BMWは17日、独スタートアップ企業ディープドライブが開発し
た「デュアルローター・モーター」を自社モデルに搭載し、路上走行試験を実施す
ると発表した。モーターをシャシーに取り付ける中央集中型の従来方式ではなく、
各ホイールに内蔵させる分散型の新方式を採用する。電気自動車(BEV)の駆動技
術を刷新する可能性がある。
ディープドライブはミュンヘンに本社を置く企業。BMWは2021年から同社と協業し
ており、23年には資本参加した。
従来型のモーターでは固定子(スターター)が内部ないし外部のどちらかの回転子
(ローター)を動かす。これに対しデュアルローター・モーターでは両方の回転子
が同時に動く。エネルギー消費量が少なくトルク密度が高いうえ、コストも低いと
いう強みを持つ。また、極めてコンパクトで軽量なことから、ホイールに内蔵でき
る(イン・ホイール・ドライブ・システム)。従来型のモーターと同様に中央集中
型としても利用可能だ。
両社はこれまで、台上試験を行ってきた。コンセプトが原則的に実現可能であるこ
とが証明されたため、路上試験段階に進む。BMWグループの様々なモデルに搭載で
きるとみている。

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