電子材料のメルクが計測・検査装置のユニティSCを買収

電子材料大手の独メルクは18日、半導体測定・検査装置の仏ユニティSCを投資会社な
どから買収することで合意したと発表した。顧客の半導体メーカーが人工知能(AI)
向けなど高性能な製品を速やかに開発できるようにする狙い。取引金額は1億5,500万
ユーロで、目標の達成度に応じてマイルストーンを上乗せする。取引の成立にはユニ
ティSCの従業員代表と当局の承認が必要。年末までの買収手続き完了を見込んでい
る。
ユニティSCは異なる機能を持つ複数の半導体を一体化した先端パッケージングやヘテ
ロジニアスインテグレーション(異種チップ集積)技術を用いて製造された半導体の
検査装置を手がけている。そうした半導体はAIや自動運転車など複雑な計算を行う製
品に欠かせない。メルク電子材料部門のカイ・ベックマン最高経営責任者(CEO)は
「わが社は(ユニティSCの)計測技術をポートフォリオに加えることで、スピードと
性能、効率性をいや増す半導体の開発で直面する課題を顧客が解決するための材料と
ソリューションを増やすことができる」と述べた。
ユニティSCは南仏グルノーブル近郊のモンボノ・サン・マルタンに本社を置く企業。
従業員数は160人で、そのうち70人を研究開発要員が占める。欧州のほか、米国、日
本、韓国、中国、台湾に製品を供給している。

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