バイオ医薬品大手の独ビオンテックが5日に発表した2024年6月中間期決算の営業損益
は14億7,340万ユーロの赤字となり、前年同期の黒字(9,110万ユーロ)から大幅に悪
化した。新型コロナウイルス用ワクチンの需要激減のほか、研究開発費を大幅に引き
上げたことが背景にある。売上高は14億4,470万ユーロから3億1,630万ユーロへと急
低下した。
純損益も3億1,180万ユーロの黒字から11億2,290万ユーロの赤字に転落した。営業損
益に比べ赤字幅が小さいのは、3億4,530万ユーロの金融収益を計上したため。
研究開発費は54.4%増の10億9,210万ユーロで、売上高の3倍以上に達した。がん分野
で製品の開発に注力しており、26年にはがん治療薬を初めて市場投入する計画だ。
24年12月期の売上高については従来予測の25億〜31億ユーロを据え置いた。研究開発
費は24億〜26億ユーロを計画している。