輸入物価2カ月連続上昇、7月は+0.9%に

ドイツ連邦統計局が30日に発表した7月の輸入物価指数(2021年=100)は112.6と
なり、前年同月を0.9%上回った。上昇は2カ月連続。エネルギーを起点とする輸
入物価高騰の揺り戻し局面が終了し、再び上昇基調に転じたことが一段と鮮明に
なってきた。
全体を最も強く押し上げたのは農産物と消費財で、上げ幅はそれぞれ7.6%、2.3%
に上った。農産物ではカカオ豆が158.7%増、コーヒー生豆が24.3%増と上昇率が
特に大きい。玉ねぎは39.2%、豚(家畜)は14.6%、穀物は8.9%低下した。
消費財は耐久消費財が1.4%、非耐久消費財が2.5%の幅で上昇。食料品の上げ幅は
3.9%に上った。
エネルギーは1.7%上昇した。上げ幅は原油で8.7%、石油製品で1.6%に上った。
電力(−13.0%)、天然ガス(−3.3%)、石炭(−2.4%)は前年同月を下回っ
た。天然ガスの指数は100.1と、ロシアのウクライナ侵略前の21年(100)と同水準
まで下がっている。
エネルギーを除いたベースの輸入物価の上げ幅は0.9%で、エネルギー込みと同水
準だった。
中間財は変動がなかった。スターチ・スターチ製品が27.4%、電池が8.7%下がっ
たのに対し、非鉄金属は6.3%上昇した。
投資財も横ばいとなった。構成比重の大きい自動車・自動車部品と機械はそれぞれ
2.3%、2.0%上昇している。
輸入物価は前月比では0.4%下落した。農産物が2.5%、エネルギーが1.9%、投資
財が0.2%、中間財が0.1%低下。非耐久消費財は横ばい、耐久消費財は0.1%の上
昇だった。
7月の輸出物価指数(21年=100)は前年同月比0.8%増の114.6となり、3カ月連続
で上昇した。非耐久消費財が2.4%、投資財が1.7%、耐久消費財が0.9%上昇。エ
ネルギーは8.6%、農産物は0.4%低下した。中間財は変動がなかった。
輸出物価は前月比では0.1%低下した。

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