独機械業界、生産予測を8%減に引き下げ

ドイツ機械工業連盟(VDMA)は9日、独業界の2024年生産成長率予測を引き下げた。
新規受注の大幅減少が止まらないうえ、各種の景況感指数も低迷していることを受け
たもの。前年比で実質マイナス4%になるとしていたこれまでの予測を同マイナス
8%に下方修正した。
1〜7月の新規受注高は前年同期を実質6.8%下回った。7月の工場稼働率は79.4%で、
平均的な水準(84.4〜89.1%)を大きく下回っている。機械メーカーの44%は生産能
力過剰に転落。過剰となった労働力に労働時間口座の取り崩しや操短で対応してい
る。業界の雇用規模は縮小していない。
VDMAは25年の生産成長率もマイナス2%に沈むとの見通しを明らかにした。戦争や通
商摩擦、中国経済の構造危機に加え、最大の輸出市場である米国が景気の弱含み局面
に入るなど当面は厳しい状況が続くと予想されるためだ。新規受注が今年末に底を
打ったとしても、少なくとも来年上半期中は独機械生産の前年同月割れが続くとい
う。

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