MOLグループ、ハンガリーで中東欧最大のグリーン水素プラントを稼働

中欧の石油大手MOLグループは4日、ハンガリーのサーズハロンバッタにあるドナウ
製油所でグリーン水素プラントの稼働を開始した。この取り組みは、地域の持続可
能性を高め、競争力と自給率の向上を目指すグループ戦略「シェイプ・トゥモ
ロー」の一環として行われた。設備の容量は10メガワットで、中東欧では最大規模
となる。プラントでは年間1,600トンのグリーン水素を生産する。
ドナウ製油所では、グリーン水素を燃料生産に活用することで、年間で約25,000ト
ンの二酸化炭素(CO2)排出量を削減できる。総投資額は2,200万ユーロで、電解設
備は米国のプラグ・パワーから調達した。
同製油所はこれまで天然ガスを原料とするグレー水素を生産していたが、今後は
徐々に再生可能エネルギーを活用した水分解によるグリーン水素に切り替える方針
だ。グレー水素の生産は、現在MOLグループ全体のCO2排出量の約6分の1を占めてい
る。
MOLグループのアーダム・ホルヴァート副会長(新・持続可能事業担当)によれ
ば、スロバキアの首都ブラチスラバやクロアチアのリエカにも同様のプラントを建
設する計画がある。特にリエカのプラントは2026年の稼働を目指している。

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