日機装は12日、米子会社CE&IGグループがドイツ東部のザクセン州ヴルツェンにある
基幹工場を拡張すると発表した。欧州でのクリーンエネルギー向けビジネスを加速す
る。来年上半期の完成を見込む。
ヴルツェン工場ではこれまで、二酸化炭素(CO2)回収プラント関連機器を製造して
きた。今回の拡張により、製造面積と生産能力を倍増。同機器の生産能力を高めるほ
か、新たに水素ステーションや、LNG(液化天然ガス)・アンモニアのターミナル基
地などで使われる低・脱炭素市場向け機器を製造できるようにする。
米国やアジアでLNG・水素などのクリーンエネルギーを中心とした事業戦略を進めて
きたCE&IGグループは欧州事業を強化するため2022年12月、液化ガス・産業ガス関連
機器・装置の設計、製造などを手がけるCRYOTECアンラーゲンバウを買収。欧州で液
化プラント、水素ステーション、CO2回収のビジネスを展開する基幹拠点を確保し
た。
今回の拡張はこれに続く取り組みで、新たにクライオジェニックポンプの組立や熱交
換器、水素ステーション関連機器の製造に対応できるスペースを新設する。これによ
り、欧州でのLNG・アンモニアターミナル、水素製造プラント、水素ステーションと
いったクリーンエネルギー市場の需要に対応することが可能になる。