燃料電池の独SFCエナジー、ルーマニア拠点を拡張

燃料電池を手がける独SFCエナジーが12日、ルーマニアのクルジュ・ナポカで新工
場棟を開所した。既存拠点に隣接して設置したもので、世界的に生産能力を強化し
て受注拡大に応える措置の一環だ。国際化戦略におけるさらなる一歩と位置付けて
いる。
新工場棟の面積は4,600平方メートル強。メタノール・水素燃料電池およびパワー
マネジメント製品を製造する。生産だけでなく、調達から品質管理、顧客サービ
ス、人事・総務業務までを同地で担う。欧州連合(EU)の助成を受けるクルジュ水
素イニシアチブの枠内で研究開発(R&D)事業を強化し、クルジュ・ナポカ工科大
学との提携を緊密化する。
年内に燃料電池の年産能力を3,000台とし、2028年までに段階的に最大3万台まで引
き上げることを目指す。電力需要は太陽光発電でまかなう。
SFCエナジーは2011年、蘭PBFグループの買収に伴いルーマニアに進出した。現地の
従業員数は当時の20人から現在は115人に増え、グループ全体の約30%を占めてい
る。

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