国際的に通用する分散型IDの開発企業、EUから200万ユーロを調達

分散型デジタルアイデンティティ(分散型ID)プラットフォームを開発するリトア
ニアのディヴェリアム(Deverium)とコーナー・ケース・テクノロジーズが、欧州
連合(EU)から200万ユーロの助成を獲得した。国境を超えて通用し、繰り返し使
える分散型IDを実現することで消費者の利便性を向上させ、製品やサービスのオン
ライン購入を後押しする狙い。同時に、ユーザー自身が自らのデータを管理できる
ようにすることを目指す。
現在、ネットユーザーがオンラインで何かを購入しようとすれば、基本的に取引相
手ごとにユーザー・顧客登録を行わなければならない。特に銀行口座開設など、本
人確認が重要なサービスでは時間や手間がかかるのがネックとなって利用を見送る
人も多い。ディヴェリアムによると、欧州の金融機関はこれにより年間57億ユーロ
の売上を失っているという。
国籍を問わず、様々な政府・機関・企業で通用する、相互運用可能な共通のデジタ
ルIDソリューションがあれば、登録・本人確認手続きを一度すればよくなる。
ディヴェリアムは、流通するデータの信頼性を確保して健全な電子取引を保証する
目的で定められた欧州連合(EU)のeIDAS規則を基盤に、現行のトラスト・電子本
人認証サービスが直面する課題を解決し、ユーザーが自身のデータを完全に管理で
きるようにしたいという抱負を明らかにした。

ディヴェリアム社ホームページ
https://deverium.com/

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