ファルタの車載電池子会社、ポルシェが過半数資本取得で合意

経営再建中の独電池メーカー、ファルタは9日、車載リチウムイオン電池子会社V4ド
ライブ・バッテリーの過半数資本を高級車大手のポルシェが取得する契約を締結した
と発表した。ポルシェは第三者割当増資を通してV4ドライブ・バッテリーの資本70%
を取得する。来年第1四半期の取引完了を見込む。
ファルタは7月、民事再生手続きの適用を裁判所に申請した。これを受け、同社の救
済に向けた取り組みが進められており、8月には債権者と戦略投資家が再建計画で合
意。ファルタにはオーストリアの投資家ミヒャエル・トイナー氏とポルシェがそれぞ
れ32%、債権者が計36%を出資することが取り決められた。
ポルシェはV4ドライブ・バッテリーが開発中の電池セルを自社モデルに搭載すること
を計画している。ファルタが破たんすると計画がとん挫しかねないことから、ファル
タとV4ドライブ・バッテリーへの出資を通して、電池セルを確実に調達できるように
する考えだ。
V4ドライブ・バッテリーの電池セルは現在、西南ドイツのエルヴァンゲンでパイロッ
ト生産が行われている。量産は30キロほど離れたファルタのネルトリンゲン工場で行
われる計画で、ポルシェは生産設備の資金を拠出する。

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