独銀最大手のドイツ銀行が23日に発表した2024年7-9月期(第3四半期)決算の純利
益は前年同期比42%増の14億6,100万ユーロと大きく拡大した。前期(4-6月期)は
傘下ブランドのポストバンクに絡んで13億ユーロの巨額引当金を計上したことか
ら、赤字に転落していた。7-9月期はこの引当金のうち約4億4,000万ユーロを取り
崩したため、増益幅が膨らんだ。
税引き前利益は前年同期比31%増の22億6,200万ユーロだった。本業が好調だった
ため、引当金の取り崩しを除いたベースでも6%増の18億ユーロに拡大している。
投資銀行部門が全体をけん引した。
貸し倒れ引当金は102%増の4億9,400万ユーロと倍増した。ごく一部の融資の不良
化など一時的な要因によるもので、今後はマイナス要因が低減していくとしてい
る。業務用不動産向け融資では引当金が前期比で34%減少した。
狭義の中核自己資本比率(CET1比率)は9月末時点で13.8%となり、前年同日を0.1
ポイント下回った。