化学大手の独BASFが30日に発表した2024年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益
(EBITDA、特別項目を除く)は16億2,200万ユーロとなり、前年同期を5.0%上回っ
た。6部門中4部門で2ケタ台の増益率を記録。自動車や農業向け事業の不振が相殺
された。売上高は横ばいの157億3,900万ユーロで、売上高営業利益率は9.8%から
10.3%に上昇した。
株主帰属の純損益は前年同期の赤字(2億4,900万ユーロ)から2億8,700万ユーロの
黒字に転換した。本業が好調だったほか、石油・天然ガス採掘子会社ヴィンタース
ハル・デーエーアーの事業の大半を英石油・天然ガス大手ハーバー・エナジーに売
却した取引が大きい。
24年12月期のEBITDA(同)が80億〜86億ユーロになるとした従来予測は据え置い
た。ただ、化学業界を取り巻く環境は依然として厳しいことから、予想レンジの下
限付近になると慎重な見方を示している。