ドイツ連邦統計局と連邦経済省が7日に発表した9月の鉱工業生産指数(2021年=
100)は物価調整後の実質に季節・営業日数を加味したベースで前月比2.5%減の90.8
(暫定値)へと落ち込んだ。減少は2カ月ぶり。指数は23年2月の100.9を直近のピー
クに低下傾向が続いている。
製造業の指数が2.7%減の92.2に落ち込み足を強く引っ張った。投資財が4.0%、中間
財が1.6%、消費財が1.4%の幅で縮小。中間財の減少は3カ月連続となった。各部門
の指数は投資財が99.6、中間財が83.5、消費財が91.4となっている。
エネルギー業は2.1%落ち込んだ。指数は79.4と基準値の100を20%以上、下回ってい
る。建設業は1.4%減の90.5だった。
生産高を業界別でみると、自動車・自動車部品では減少幅が7.8%に達した。前月は
15.4%増えており、その反動が大きい。化学(−4.3%)、データ処理装置/電子・
光学製品(−1.5%)も振るわなかった。機械は1.7%、食品・飼料は1.5%、金属製
品は0.5%増えた。
鉄鋼や窯業などエネルギー集約型産業は3.3%減と大きく落ち込んだ。化学の不振が
響いた。
鉱工業生産を特殊要因による統計のブレが小さい3カ月単位の比較でみると、7〜9月
は前期(4〜6月)比で1.9%低下した。エネルギー集約型産業は2.2%減だった。
8月の鉱工業生産は当初の前月比2.9%増から同2.6%増に下方修正された。