エネルギー機器大手の独シーメンス・エナジーは13日の決算発表で中期利益率目標を
引き上げた。風力発電タービン子会社ガメサの経営が改善するなど2024年9月期の業
績が好調だったうえ、今後の見通しも明るさを増していることを受けたもの。28年の
売上高営業利益率(特別項目を除く)を従来の「8%以上」から「10〜12%」に上方
修正した。25年9月期から28年9月期の売上成長率は「1ケタ台後半から2ケタ台の低い
水準」に達するとしている。
24年9月期の税引き後損益は13億3,500万ユーロの黒字となり、前期の赤字(45億
8,800万ユーロ)から大幅に改善した。本業が好調だったほか、20億ユーロ規模の資
産売却の効果で水準が押し上げられた。
営業損益(特別項目を除く)も27億7,600万ユーロの赤字から3億4,500万ユーロの黒
字に転換した。売上高は10.8%増の344億6,500万ユーロで、売上高営業利益率は前期
のマイナス8.9%からプラス1.0%に好転した。
新規受注高は502億2,600万ユーロと売上高を大幅に上回った。BBレシオは1.46に上
る。
ガメサは営業損失(同)17億8,100万ユーロを計上したものの、赤字幅は前期の43億
4,700万ユーロから大幅に縮小した。25年9月期は赤字を13億ユーロに圧縮し、26年12
月期には収支トントンを確保する計画だ。
シーメンス・エナジーの25年9月期の売上高は前期比で8〜10%増加する見通し。売上
高営業利益率(同)は3〜5%まで上昇すると見込んでいる。