ザグレブ市が初の電動バス入札を開始、公共交通に投入

ザグレブ市と同市公共交通公社ZETが、初の電動バスの公共調達入札手続きを開始
した。電動・燃料電池バスを合計74台発注する第一期調達の一環で、今回は電動バ
ス4台とその充電設備が対象となる。推定発注額は300万ユーロ(税抜き)。ザグレ
ブ市の端に位置する行楽地、スリェメとヤルンを訪れる客を運ぶ路線に投入する計
画だ
調達するのは、定員70名前後のノンステップバスと、同60名前後のワンステップバ
ス各2台で、航続距離は300キロ以上。ポドセスド・バスステーションに充電設備を
設置する。
市とZETは、さらに電動車と燃料電池車を合わせて70台購入する準備を進めてい
る。これにより、ZETの脱炭素化を迅速化する狙いだ。
ZETは現在、約300台のバスを運行している。市当局とZETは昨年10月、欧州投資銀
行(EIB)と公共交通の脱炭素化に向けた技術支援で契約に調印した。また、トミ
スラフ・トマシェヴィッチ市長によれば、購入を予定する100台のうち、「初めの
調達分」について欧州連合(EU)から助成が受けられる見通しだ。
同市長はZETの車両をすべて電動車と燃料電池車に置き換えることを目標に挙げて
いるが、燃料電池車のエネルギー源となる水素については、クロアチアとイタリ
ア、スロベニアが量産に向けて北アドリア水素バレープロジェクトを進めている。
同プロジェクトでは、2026年末までの量産開始が計画されている。
なお、クロアチア経済・持続的開発省は今年3月、水素供給・充電設備の助成金と
して2,960万ユーロを支出する方針を発表した。

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