ドイツ連邦統計局が20日に発表した10月の生産者物価指数(2021年=100)は127.7と
なり、前年同月を1.1%下回った。低下は16カ月連続。
エネルギー価格が5.6%下落し、これまでに引き続き全体を強く押し下げた。石油製
品が12.9%下がったことが大きい。下げ幅は灯油で22.7%、自動車燃料で12.1%に
上った。天然ガスと電力もそれぞれ10.1%、7.3%低下した。エネルギーの指数自体
は基準の21年(100)を約52%上回る152.4と、極めて高い水準にとどまっている。
生産者物価はエネルギーを除いたベースでは1.3%上昇した。エネルギー以外の財は
すべて前年同月を上回った。
中間財は0.4%増となり、4カ月連続で上昇した。上げ幅は変成器(+5.5%)、天然
石・砂利・砂・粘土・陶土(+4.6%)、建設用石膏製品(+3.7%)、ケーブル・配
線部材(+1.7%)などで大きかった。
金属は0.4%低下した。低下率は銑鉄・鉄鋼・鉄合金で7.7%、棒鋼で5.4%に上っ
た。銅は9.8%上昇した。化学原料はマイナス1.6%、飼料はマイナス2.8%、ガラ
ス・ガラス製品はマイナス4.6%だった。
投資財は2.0%上昇した。構成比重の大きい機械の上げ幅は2.0%、自動車・自動車部
品は同1.4%となっている。
耐久消費財は0.9%だった。
非耐久消費財は1.9%。食料品は2.0%となり、5カ月連続で上昇した。バター(+52.
9%)、甘味菓子(+20.1%)が大きく上昇。穀物粉は10.7%、豚肉は5.4%低下し
た。
生産者物価指数は前月比では0.2%増となり、2カ月ぶりに上昇した。部門別ではエネ
ルギーが0.6%、投資財と耐久消費財、非耐久消費財が0.2%上昇。中間財は0.3%低
下した。