ドイツ連邦統計局は4日、同国鉄鋼業界の各種経済データを発表した。それによる
と、7-9月期の新規受注高は営業日数・季節調整ベースで前期を9.4%下回った。前
年同期に比べても営業日数調整ベース9.7%落ち込んでいる。
ロシアのウクライナ侵略に伴うエネルギー高の影響が比較的小さかった2022年1-3
月比(営業日数・季節調整ベース)では6.8%減だった。減少幅は製造業全体の同
13.4%に比べ小さい。
新規受注の減少が長期化していることを受け、7-9月期の受注残は前期を4.9%、前
年同期を2.9%下回った。製造業全体ではそれぞれ0.6%増、3.9%減だった。22年
1-3月期比は鉄鋼業界が5.5%減、製造業が6.3%減となっている。
鉄鋼業界の7-9月期の生産高は前期を0.7%割り込んだものの、前年同期に比べると
2.7%多かった。製造業全体では前年同期を4.9%下回っている。22年1-3月期比は
鉄鋼業界が5.2%減、製造業が6.3%減だった。
鉄鋼業界の7-9月期の売上高は前期比1.8%減、前年同期比0.2%減とともに落ち込
んだ。製造業全体はそれぞれ1.6%減、4.6%減。22年1-3月期比は鉄鋼業界が1.7%
減、製造業が6.5%減となっている。
鉄鋼業界の9月末時点の就労者数は前年同日比1.7%増の7万1,200人となり、20年9
月末以来の高い水準を記録した。製造業は前年同日比0.9%減の550万人強だった。
ロシアがウクライナに侵略した22年2月に比べると、鉄鋼業界では4.7%増となり、
増加幅は製造業の1.4%を上回った。