認知症検査技術のヴィヴィッド・マインド、20万ドル調達

ポーランドのメドテック企業ヴィヴィッド・マインド(Vivid Mind)がこのほど、
プレシード・ラウンドでエンジェル投資家から20万米ドルを調達した。この資金
で、独自開発の認知症検査の試験を次の段階に進めるとともに、規制当局の承認取
得を目指す。
同社は、認知症の早期発見に役立つ簡易音声テストを開発した。初期症状に、発声
に必要な筋肉をうまくコントロールできないなど、発音に関係する能力の低下が含
まれることに着目。高度なAIアルゴリズムの助けを借り、母音を延ばして発音した
時の声を分析する。これにより、健康な人と初期の認知症患者の微妙な差を正確に
区別できるという。すでに特許を取得済みだ。
ダリウシュ・ヴィアトル最高経営責任者(CEO)によると、298人に行ったスクリー
ニング調査で、90%の精度が確かめられた。発症より8年前に発見することも可能
だ。
世界保健機関(WHO)の調査によれば、世界で5,000万人強がアルツハイマー症など
の認知症にり患している。未診断者を合わせた実数はその2倍前後と考えられてい
る。今後は高齢化が進み、認知症患者は3倍以上に増える見通しだ。
認知症は治療法が確立していない。一方、軽度認知障害(MCI)の段階でわかれ
ば、生活習慣の変更などで発症を遅らせられる可能性があり、健康寿命の延伸への
寄与が期待される。

ヴィヴィッド・マインド社ホームページ
https://vividmind.health/en

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