ノキアンタイヤズ、気候変動による一次産業の課題解決事業に参加

フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズは4日、傘下のノキアン・ヘビータイヤズが、気候変動を踏まえた一次産業の課題解決を目指す産官学連携のプロジェクト「LEVITOI」に参加していると明らかにした。農業や林業、重量物運搬などの用途におけるスマートタイヤの性能や可能性を調べるのが目的。森林や原野、未舗装の道路などを車両が走行した場合に起こる土壌の過度の締め固めや損傷を防ぐため、スマートタイヤを通して得た情報を新たなソリューションの開発につなげる。

フィンランドでは気温の上昇と降雨量の増加により土壌の保持力が弱まっている。一方で農林部門における輸送量は増加しており、土壌に大きな負荷をかけない新たな対策が求められている。LEVITOIではこれらの点を踏まえ、一次産業の物流課題の解決に向け、必要とされる機材のあり方を模索する。企業はフィールド調査や実験で得られた知見を新製品の開発に役立ていく。

LEVITOIは同国のオウル大学が幹事役を務め、政府系機関のビジネスフィンランドが450万ユーロを支援している。

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